境界線が溶けていく世界。ニコシアの霧の中で出会った「新しい豊かさ」

恒例のニコシアでのクリスマスパーティに行ってきました。 パフォスを出発した時は、半袖でもいいほどの青空。
車を走らせリマソルを通り過ぎ、ニコシアに近づくにつれて辺りは深い霧に包まれ、空気は一変しました。
まるで、パスポートを使わずに異国へ迷い込んだような不思議な感覚。
この天候の変化が、これから起こる「価値観を揺さぶる出会い」を予感させていたのかもしれません。
贅沢な時間と、懐かしい再会
義理兄の家に到着すると、庭ではすでに家族たちが赤ワインを手に談笑していました。 テーブルには、最近の物価高で我が家ではすっかり見かけなくなった高級チーズがずらりと並んでいます。
そんな中、ドバイからのお客様が到着しました。
ニコシアに住んでいた時に、一度、義理姉の手料理で羊の頭の料理を囲んで一緒に食事をしたことのあるシリア人のご家族です。
今回の再会は、私に新鮮な驚きを与えてくれました。
10代が語る「未来」と「体感」
隣に座った彼らの息子さんと娘さんと話し始めて、まず驚いたのはその成熟度です。
「僕たちはいくつに見える?」
22歳と20歳くらいかしら?と答えると、なんと「17歳と13歳」だというのです。 政治や経済を流暢な英語で語り、将来は歯科医と医者を目指しているという彼ら。
17歳の彼は、「ドバイで人工的なものばかり食べていると、早く老けてしまうんだ」と笑います。
超富裕層である彼らが進学先に選んだのは、意外にもキプロスの大学でした。
イギリスの大学を目指す姪っ子の娘を横目に、ドバイの弁護士であるお母さんも「キプロスが良い」と断言します。
「何が本当の豊かさか」を知っている人たちの選択は、私たちが思う「成功のステレオタイプ」を軽々と飛び越えていきました。
※余談ですが、夫のゴッドサンでアメリカで弁護士をしている彼も、世界の中で一番のWEB関連を勉強するために、キプロスのニコシアの大学で一年間学び、首席で卒業しています。
変わる世界、変わらない自分
ドバイの不動産事情や修学旅行で日本やNYへ行く13歳の娘さんの話を聞きながら、私はふと思いました。
数十年前に勧められた仮想通貨。 もしあの時投資していたら、今頃は彼らのような「お金持ち」になっていたのかもしれません。
しかしながら、貧乏性の私はそれをしませんでしたし、きっとこれからも選ばないでしょう。
でも、それでいいのだと思います。
彼らのような「持てる者」の話を、嫉妬ではなく一つの「面白い未来予想図」として楽しめる今の暮らしが、私には合っています。
体力があるうちに、世界を見よう
13歳で日本に8泊し、ショッピングや寿司にワクワクしている彼女の話を聞いて、強く感じたことがあります。
「体力があるうちに、自分の足で海外を歩き、その土地の空気を吸うこと。それが一番の財産になる」
国境を越え、世代を超え、価値観が目まぐるしく変わる今の世の中。
大切なのは、いくら資産を持っているかではなく、どれだけ広い世界を「面白い」と感じられる心を持っているかではないでしょうか。
霧のニコシアで味わった赤ワインと美味しいチーズ、そして新しい世代との会話。
そんな刺激的な一日が、私の心に新しい風を吹き込んでくれました。
2025年もたくさんの事を学びました。
多くの方から、「ブログの更新が多くて、とても嬉しかった」とメールを頂き、こちらこそ、お読み頂きありがとうございます。
2026年も、皆様にとって素晴らしい一年になりますように。
カズコ