オートファジーのような教会

いつもありがとうございます。

ありがとうございます。

キプロスのパフォスを毎日ウォーキングしていると、自然と足が向く場所があります。

それがアギア・キリアキ・クリソポリティッサ教会です。

最初は遺跡として素朴な建物に惹かれて立ち寄りました。しかし、この場所の歴史を知るにつれ、私はこの教会を「オートファジーのような教会」だと思うようになりました。

オートファジーとは、細胞が古くなった部分を分解し、新しいものへと生まれ変わる仕組みです。生命が健康を保つために欠かせない働きとして知られています。

この教会もまた、長い歴史の中で何度も生まれ変わってきました。

4世紀には、この場所にキプロス最大級のキリスト教バシリカが建てられました。しかし地震によって破壊されます。

その後、中世に新しい教会が建てられ、さらに16世紀にはカトリック教会として改築されました。オスマン帝国時代には一時モスクとして利用され、現代ではギリシャ正教会を中心に複数の宗派が共に礼拝する場所となっています。



建物は変わりました。

使う人々も変わりました。

時代も宗教的背景も変わりました。

それでも、この場所は信仰の場として生き続けています。

まるで古い細胞を手放しながら本質を守るオートファジーのようです。

ここを歩くたびに、遺跡の石やユーカリの木を見上げながら思います。

私たちの人生も同じではないでしょうか。

過去の経験、失敗、価値観、人間関係。時には手放さなければ前へ進めないものがあります。

しかし、それは失うことではなく、新しい自分へ生まれ変わるための準備なのかもしれません。

この教会は1600年以上の時間をかけて、そのことを静かに語り続けています。

観光名所として訪れる人は多いですが、毎日歩いていると見え方が変わります。

今日は風が強い。

今日は光が美しい。

今日は誰もいない。

同じ場所なのに、毎日違う表情を見せてくれるのです。

だから私は今日も、このオートファジーのような教会の前を歩きます。

変わり続けながら、本当に大切なものを残していく。

そんな生き方を、この古い教会から学んでいる気がします。

ありがとうございます。


一万年の歴史の国 

女神アフロディーテの生まれた国より

カズコ

(注意)他のギリシャ正教会やキプロス正教会には観光客も入れますが、ここは一般人は入れないようです。写真もダメです。


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